腕時計をとりまく状況

クォーツ腕時計の登場

クォーツ腕時計の出現はそれまでの機械式腕時計産業に甚大なダメージを与えました。安価で性能が良く、精度も高いクォーツ腕時計の出現により、それまで腕時計産業では主流であった機械式腕時計はクォーツ腕時計に比べて高価で、精度も高いわけではなく、故障もし易いといった理由から敬遠されるようになり、全くといっていいほど売上が上がらない時代を迎えてしまったのです。

ロレックスやオメガといった腕時計界においてスーパーブランド的位置にいたブランドなどは売上が大幅に下がってしまったものの大事には至りませんでしたが、そうではない中小の腕時計ブランドは倒産が相次ぎ、機械式腕時計産業はこのまま衰退の一途を辿ってしまうのではないか?と危惧されていました。

なお、このクォーツ隆盛を誇った時代に、コストダウンを果たして安価なクォーツ時計に対向しようと画策した機会時計ブランドの多くは自社でのムーブメントの生産を諦め、スイスのETA社などにムーブメントの外注を依頼するようになりました。

これにより、値段が天地の差ほどある2つの時計が実は全く同じムーブメントを使用しているといった事態もしばしばあったようで、たびたび問題点として挙げられてもいたのです。